静かな山
標高は日本アルプスに及ばないけれど、西日本では断トツにNo.1。特に雪化粧のこの季節が一番雄々しく美しい大好きな山
何度も通っているけれど条件が悪くまともに北壁を登れていなかった
今回、お誘い頂き、しかも登りたかったルートで嬉しさも一入。ただ、前日まで雪が降っており条件が悪い…途中撤退も十分あり得るが、行けるところまで行こうと日の出前に出発
明るくなり始めるころ元谷に到着。ガスも晴れてきて明るくなると稜線が綺麗に見えてきた。何度見ても北壁はカッコイイし綺麗だ。小屋付近で滑りに来てた友達たちにも偶然出会った。あとからさらに友達たちがやって来ると言う。お互い気を付けてと言葉を交わして取付きに向かう
貸し切り
他の尾根には人が沢山向かっているようだけど、私たちが目指すルートはどうやら私たちだけ
ラッセルもし放題で贅沢にも貸し切りだ!だんだんと斜度が増して柔らかい雪が登り難いが予定時刻に取付きに到達できた。周りを見ると青空にそびえる白い山が神々しくて目を奪われる
雪化粧の北壁
登り始めるも柔らかい雪でアックスも効かず、雪が全てを覆い隠しているのでリードは支点を一つ探すのも大変な様子。下にいる我々も上で払った雪が雪崩を起こし、始終ちり雪崩に襲われ続けるので下を向いたまま…砂糖のようなザラザラ雪が足元に積もっていく
友達たちが横の弥山尾根を登ってるらしく途中で名前を呼ばれる。手を振ってお互い豆のような写真を撮り合う。あちらは大渋滞…でも、こちらは柔らかい雪で難航しているので左右の壁を行く人達はどんどん姿が消えてゆき、ついに人影がなくなった。北壁自体貸し切り…(苦笑)
やわらかい雪との闘い
やわらかい雪でアックスが効かず、浮石をさけてホールドになりそうなものを探すのにも時間がかかり思うように進めない。一番の核心らしき場所も足がなくアックスも安心出来ず…で左手ジャミングで登りこんだ。雪山でジャムをすることになろうとは…。
核心を越えて
別山頂上は狭いと聞いてはいたけど雪のせいでいつも以上に細くなってたようでトップで登ったらソフトクリーム状態で焦ったとのこと。
皆が頂上に登り切ったころ、弓ヶ浜が夕焼け色に染まっていた。
そこから大山の稜線までがなかなか遠い。登る途中も怖いところはあったが、ピークアウトした先が細くここが一番緊張したように思う
稜線の登山道に出た頃はすっかり暗闇で夜景が綺麗だった。
他の2人は前回登った時よりも条件的に難しかったと言っていた。時間もかかって大変だったけど、充実してたし皆無事に笑顔で下山出来て良かった。忘れられない山行になりました!
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